お金をかけずに、企業HPの広報ができればなぁ……
普段の仕事は介護系の会社のWeb担当、TSUNJI(@tsunji1983)です。
今回は、『ネットが味方になるWebマーケティングの授業』という書籍を紹介させていただきます。
表紙裏の 「頭さえあればタダでPRできるスキル」というキーワード にビビッと来て一気読みしました。企業のコンテンツマーケティングだけでなく、ブログ運営についても考えさせられる良書でした。
本書は、対談形式ということで、プロブロガーのイケダハヤトさん、ネットニュース編集者の中川淳一郎さん、ライフネット生命会長の出口治明さん、3名のインタビューが掲載されています。
僕にとって、後で見返したいと思ったポイントをまとめておきます。
この記事の目次
ブログ運営からみたコンテンツマーケティング:イケダハヤトさん
重要なのは書くことに抵抗の無い編集者を立てること
個人ブログだろうが、企業ブログだろうが、やはり重要なのは更新頻度ですよね。確かに、前職で学校広報に携わっていた時、ここ頑張って更新してるな~って学校は必ずと言って良いほど担当者やチームがちゃんと有りました。ライトにブログと向き合える人の方が、周囲の人を巻き込むことも、楽しんで遂行してくれることが多いんですよね。
「役に立つ」+「ビジョンを語る」→ブランディング
「NAVERまとめ」など、優れたまとめ記事も大量に溢れているわけですし、単なる「役に立つ記事」の訴求力はどんどん低くなると考えていいでしょう。そうなったとき、これからは現場レベルのテクニックだけではなく、企業が持つビジョンをコンテンツに結びつけてユーザーに訴えかけていく必要があると思いますね。
企業かブログを作る意味ってこれに集約されるんじゃないでしょうか?役に立つ記事を書くだけじゃなく、そこから一歩踏み込んで、役立つ情報を発信することで世の中をどう変えていきたいか 、というビジョンを発信し、共感を得ることができれば、それはもう強力なファンになってくれた、ってことですもんね。
ネットで流行るPR方法:中川淳一郎さん
ネット民が欲しい情報と企業が伝えたい情報は違う
企業が「これをネットの人たちに伝えたい」と思って広告を出したりいろいろやっても無視されるってことは、ざらにあるわけですよね。(中略)オレとしては、「ネットは根拠を出せば納得してくれるよ」って思ってるんですよ。それを言えばいいだけだと思ってる。
「ggrks(ググれカス)」なんてネットスラングがありますが、ネットユーザーは自分で調べる能力を持ってるんですよね。だからこそ、「なんでこんなに高いの?→その理由は○○です。」って対話が重要になってくる。これイケダハヤトさんの『武器としての書く技術』の書評で紹介させていただいた読者の思考を先回りするというポイントにもつながっていると感じませんか?
自分のダメなところをさらけ出せ
対談している今のシーズンなら、クリスマスにも関わらず「リア充死ね」とか言いながらバリバリ働いてる姿とかを公開すればいいんですよ。コンビニの安いケーキを買って寂しく食べてるとかね。そういった姿勢がネットユーザーに愛されるポイントになるわけだから。(中略)泥にまみれて、見下される情報発信をしろってことですよ。
本文中に 嫉妬されるのが一番良くない という表記があるんですが、めちゃくちゃ納得。すごく綺麗なオフィスの会社より、昔ながらの町工場が実は世界シェア№1って言われたほうが、なんか応援したくなりませんか?単なる情報発信ではなく、苦労しながら成長している姿を見せることで、共感につながっていくんです。
経営陣の立場から見た柔軟なネットPR方法の方法:出口治明さん
分からないものは分からないと割りきって、担当者に任せる
これ、めっちゃ重要です。中途半端に決定権だけ上の人が持っていると、担当者が攻めれないんですよ。
ある専門学校でうまいな~って思ったのが、「上の人が確認するんでPCサイトはかっちり行きましょう。そのぶんスマホサイトは遊んじゃって大丈夫です」って言われたこと。ちょっとずるいかもしれないけど、承認を得るためのコンテンツは固めにつくりつつ、ターゲットユーザーへの情報発信は遊んでみる、とか。丸投げするのではなく、信頼しているからこそ担当者にまかせているから自由にやってくれて大丈夫!って言ってくれるトップだと、ほんとに最高です。
リーダーの3つの条件(すべてを兼ね備え無くても良い)
- 強い想い
- 何をしたいか説明する力
- 適切なコミュニケーション
本書では、条件を提示している一方で、この3つすべてを等しくもっているリーダーなんていない、とも書かれています。この3つの条件はあくまで機能だと。強い想いを持ったリーダーを核にしてみんなで助け合えば良いと。チームビルディングに関する本とか読んでみたいな~と思う部分でした。
結論:自分ならどうするか?を考えながら読もう
本書は、コンテンツ運営PR手法経営者という3つの視点から、Webマーケティングについて教えてくれています。これ、企業のWebマーケティングだけでなく、個人のブログ運営にもすごく繋がるんですよね。
僕の場合、このブログを運営する中で、「プロが運営しているブログ」という立ち位置での運営ではなく、「成長するために試行錯誤するブログ」という立ち位置での運営を目指しています。
イケダハヤトさんのビジョンを語ることでブランディングにつなげるという観点や、中川淳一郎さんの自分のダメなところをさらけ出せという観点は、すごく参考になりました。
対談形式ということで、具体的な戦略を策定したい人にはちょっと軽めの内容ですが、「自分の会社(ブログ)だったらどんなことができるかな~?」と考えながら読むと、すごく良いヒントがもらえるので、ぜひ読んでみてくださいね。
以上、TSUNJI(@tsunji1983)でした。
参考:書籍の目次
参考までに、本書の目次を載せておきます。これは!』と思うところがあればぜひ読んでみてください。
第1章
プロブロガー イケダハヤト 時に炎上しながら毎日のんびりやってます第2章
ネットニュース編集者・PRプランナー 中川淳一郎 ネットでユーザーが食いつくPRの方法第3章
ライフネット生命保険㈱代表取締役会長兼CEO 出口治明 突き抜けたプロモーションは経営トップの判断から