パートナーが妊娠したとき、あなたは自分の子どもが今何週目かすぐに答えることができますか?
以前、『きみは赤ちゃん』という書籍の中で「男性は、今、子どもが何週目か知らない。例えば25週目の子どもがどんな状態か知らない。それがものすごくイライラする」という記載がありハッとしました。
もちろん、妻が妊娠中の当時、できるだけ妻の負担を軽減しようと心がけてはいましたが、確かに妊娠中の女性の変化や子どもの状態については、知識が不足していたと言わざるを得ません。
そこで今回は、パートナーが妊娠した男性向けに、妊娠した女性の体と心がどのように変化するのか、また子どもがどのような状態なのかについて、「妊娠前期」「妊娠中期」「妊娠後期」に分けて簡単にまとめてみました。円満な夫婦生活のために、ぜひご活用ください。
この記事の目次
そもそも妊娠が分かるのは何週目か知っていますか?
「妊娠期間は十月十日」なんて言葉を聞いたことがあるでしょう。じゃあ、「子どもができた!」と分かるのは何週目か知っていますか?
妊娠の週計算は、前回の生理日を起算日として0週0日(0w0d)からスタートします。
女性の生理周期は28日前後=4週間で、妊娠検査薬は生理予定日の1週間後から利用が可能です(生理予定日くらいから検査薬が陽性反応する人もいますが……)。
つまり、妊娠が分かるのは、週計算でいうと生理予定日の妊娠4週目以降、確実に妊娠検査薬が反応してくれるのは妊娠5週目、ということになります。
妊娠前期
妊娠1ヶ月目(0〜3週)は通常の生理周期と判断し、以降の経過について順番に「胎児の状況」「女性の体と心の変化」「男性が実施すべきサポート」についてまとめていきます。
胎児の状況
2ヶ月 (4〜7週) |
※目・鼻・口になる部分ができる 体重:4g 身長:2〜3cm |
3ヶ月 (8〜11週) |
※手足や指ができて人間らしい形になる 体重:30g 身長:8〜9cm |
4ヶ月 (12〜15週) |
※栄養を胎盤から吸収し始める 体重:110g 身長:15cm |
女性の体と心の変化
- 妊娠が発覚する
- つわりが始まる(6〜16週くらい)
- 感情が不安定になる
すでに述べたとおり、だいたい前回の妊娠から4週〜5週経過すると妊娠していることが発覚します(ただ、それ以前から子宮の痛みや熱っぽさなど「もしかしたら?」という兆候は感じることがあるそうです)。
「妊娠前期」において特にケアが必要なのが「女性の感情の起伏の激しさ」。女性は妊娠すると、ママになる準備を始め、胎児の成長に向けてホルモンバランスが変化することで、不安やイライラへの反応が激しくなるのです。
これを男性が理解していないと、「なんで急に怒り出すの?」とうまくコミュニケーションがとれず、よりいっそうのイライラの原因になってしまうことすらあります。
男性ができるサポート
- 夫婦でいっぱい会話をする
- 流産しやすい時期なので、積極的に家事を担当する
- 妊婦健診に同行してみる
不安を感じやすい時期だからこそ、いつも以上に会話をしましょう。
男性からしたら、「それで結論は?」と言いたくなるようなことがあっても、それを指摘するのはNG。男性には逆立ちしたってできない「大事業」を開始したんです。「外でお金を稼いでくるのが自分の仕事」なんて思わず、夫婦の共同事業として妊娠生活をスタートさせてください。
また、「妊娠前期」は特に流産しやすい時期です。その確率はなんと8%以上。もちろん、何らかの怪我や病気以外にも、胎児の染色体異常など、どんなに気をつけてもどうにもならないこともあります。だからこそ、夫として、できるだけ奥さんに楽させてあげてください。
産婦人科によっては、夫婦で一緒に検診を受けれるところなんかもあるので、パパになる実感を得るのにも効果的ですよ。
妊娠中期
胎児の変化
5ヶ月 (16〜19週) |
※髪や爪が生え、耳が聞こえだします 体重:240g 身長:24cm |
6ヶ月 (20〜23週) |
※骨格がしっかりしてきます 体重:600g 身長:30cm |
7ヶ月 (24〜27週) |
※内蔵が完成し始めます 体重:1,000g 身長:35cm |
女性の体と心の変化
- 胎動を感じ始める
- お腹が目立つ(妊婦と分かる)ようになる
- 貧血になりやすい
- 足がつりやすい
「妊娠中期」になると、まさしく「妊婦」という見た目へと変化し、女性はお腹の中で赤ちゃんが動く(胎動)のを感じることができるようになります。
また、へその緒を通して、赤ちゃんにどんどん栄養が送られる時期のため、貧血になりやすかったり、血行が悪くて足がつりやすくなったりします。
明け方に急に「痛い!」という妻の声に飛び起きたら、足を抱えてうずくまってる、なんてこともありますので、びっくりしないように(笑)
男性ができるサポート
- 産後に向けての勉強をはじめましょう
- 夫婦で一緒にでかけましょう
「妊娠中期」は、別名「安定期」とも呼ばれ、流産のリスクもだいぶ低くなり、女性の感情の起伏も落ち着いてきます。
このころには、出産後に必要となる「出生届」を初めとした各種の役所手続きや、オムツなどの日用品について、どのような準備が必要か情報収集を開始しましょう。
また家族以外の関係者にも妊娠を伝えたり、使わなくなったベビー用品をもらったりしてみるのも良いですね。
長時間の移動など、母体への負担をできるだけ避けつつ、遊びに行くのもおすすめです。胎児も周囲の音を聞けるようになってくるので、楽しい雰囲気を感じさせてあげることも、元気に育つための秘訣と言えます。
妊娠後期
胎児の変化
8ヶ月 (28〜31週) |
※お腹の中での位置が定まってくる 体重:1,800g 身長:40cm |
9ヶ月 (32〜35週) |
※皮下脂肪がついて丸みをおびてくる 体重:2,400g 身長:45cm |
10ヶ月 (36〜39週) |
※出産準備完了 体重:3,000g 身長:50cm |
女性の体と心の変化
- 子宮が大きくなり胃が圧迫されて小食になる
- 動機や息切れを感じるようになる
- (出産直前)子宮が下がり胃の圧迫感がなくなるので食欲がでてくる
「妊娠後期」ともなると、どんどんお腹が大きくなってきます。胎児が2〜3kgとはいえ、胎盤や羊水などの出産に向けた準備でおよそ7〜8kgの体重が増加します。つまり、常に水のペットボトルを4本抱えて生活しているようなもので、疲れやすい体になります。
また、子宮が大きくなることで、胃が圧迫されるので、一度にたくさんの食事を食べることができなくなってきます。
「なんか、いっつも間食してない?」と思っても、指摘しないように!
男性ができるサポート
- 夫婦で名前を考えよう
- 出産に向けた準備を進めよう
- 予定日が近づいたら、いつでも連絡がとれるようにしよう
どちらかというと「妊娠中期」の時点で、おおよそ赤ちゃんの性別は判明するでしょう。ただし、女の子だと思っていたら、ぞうさんを股の間にはさんで隠してた、なんてこともありますので、ご注意を。
性別を聞くかどうかは夫婦の判断ですが、画数やどんな呼び方をしたいか等、夫婦で楽しみながら名前を考えてあげましょう。
また、出産のために入院時のマタニティ用品を準備するのを忘れずに!産婦人科によって、病院ですべて用意してくれるところもあれば、数日分のおむつだけ、なんてところも有りますので要確認です。
あと、出産予定日が近づいてきたら、いつ陣痛が始まるか分からないので、必ず連絡がとれる環境を整えておいてください。
あなたの子どもは何週目?男性が知っておきたい妊婦の体と心の変化/まとめ
女性は妊娠中に様々な体と心の変化を通してママになる準備を進めますが、男性が同じようにパパになる準備をできるかというと、かなり難しいでしょう。
なぜなら、自発的に妊婦について勉強したり、積極的に家事のサポートをしたりしないと、実感として「妊娠」をとらえられないからです。
逆に言うと、早期にパパとしての準備を進めるためには、妊婦の体と心の変化についてちゃんと勉強し、積極的に家事参加していくことが効果的だと言えます。
もうすぐパパになる男性の皆様!
円満な夫婦生活・家族生活を送るために、ぜひぜひ、パートナーのことをいっぱい勉強してください!!
冒頭でレビュー記事を紹介した『きみは赤ちゃん』という書籍は、妊娠〜出産〜子どもが1歳頃までの女性の変化について、めちゃくちゃ勉強になることが書かれているので、一度読んでみることを強くおすすめします。
以上、TSUNJI(@tsunji1983)でした。