「今、決めてくれたら○円にします!」
そんな引越し業者の強気な営業についつい契約してしまい、「もっと他に良い業者が有ったかも……」とか「キャンセルの連絡をしたいけど『違約金がかかります』とか言われたどうしよう……」と不安になったことは有りませんか?
そこで今回は、引越し業者との契約は何日前ならキャンセルできるのか?またキャンセル費用はいくらになるのかについてご紹介させていただきます。
引越し業者との契約はキャンセルできる?
先に結論から言うと、引越し業者との契約は引越し日の2日前までなら無料でキャンセルすることができます。
引越し業者は基本的に国土交通省が作成している「標準引越運送約款」というルールにそってサービスを提供しています。
※ちなみに引越し業者の公式サイトでちゃんと確認することができます。サカイ引越センターのページが見やすかったので参考に掲載します。
「標準引越運送約款」では、「貴重品は運べませんよ~」とか、「荷物が破損していた場合の補償期間は3ヶ月ですよ」といった、引越しという取引に関する様々なルールが記載されています。
標準引越運送約款における解約に関する取り決め
「標準引越運送約款」の中で、解約手数料について以下の記載があります。
第 二十一条 当店が、解約手数料又は延期手数料を請求する場合は、その解約又は受取日の延期の原因が荷送人の責任によるものであって、解約又は受取日の延期の指図が見積書に記載した受取日の前日又は当日に行われたときに限ります。ただし、第三条第七項の規定による確認を行わなかった場合には、解約手数料又は延期手数料を請求しません。
2 前項の解約手数料又は延期手数料の額は、次の各号のとおりとします。
一 見積書に記載した受取日の前日に解約又は受取日の延期の指図をしたとき 見積書に記載した運賃の十パーセント以内
二 見積書に記載した受取日の当日に解約又は受取日の延期の指図をしたとき 見積書に記載した運賃の二十パーセント以内3 解約の原因が荷送人の責任による場合には、解約手数料とは別に、当店が既に実施し、又は着手した附帯サービスに要した費用(見積書に明記したものに限る。)を収受します。
4 第一項ただし書の規定は、前項の費用の収受について準用します。
ひとことで言うと「客の自己都合で解約することになった場合、引越し当日で見積もり価格の20%以内、引越し前日で見積もり価格の10%以内の解約金が発生する」。
つまり、引越しの前々日(2日前)までなら解約金はかからない、というわけです。
ただし、引越し業者からもらったダンボールで梱包作業を進めていたり、事前にエアコンの取り外しなどのオプションサービスを利用していた場合は、「当店が既に実施し、又は着手した附帯サービスに要した費用」に該当するため、一定の金額を支払う必要があります。
地味にトラブルの要因になるのがダンボール
基本的に2日前までのキャンセルなら無料なのですが、トラブルの要因になりやすいのがダンボール。
梱包用の資材としてダンボールやガムテープを持ってくるのは早いけど、いざキャンセルとなるとなかなか引き取りに来なかったり、そもそも返送料の負担を依頼されたりと面倒なことがいっぱい……。
(引越し業者としても、できるだけキャンセルを防止するためにダンボールを早めに渡したいって考えてると思いますけどね)
一番簡単なのは、新しく決まった引越し業者に頼んで返送してもらう方法ですかね。
利用を避けた方がいい引越し業者の見分け方
ちなみに、僕が過去に遭遇し目の前で先方の会社宛てに苦情の電話を入れたことがある営業マンを実例を紹介します。
営「契約の着手金が1万円かかります」
私「手付金や内金を請求しないって御社のHPに記載がありますがどういうことですか?」
営「そんなこと言わずになんとか契約してくれませんか?」
私「契約しないって言っているのに帰らない営業マンがいるんですけど、警察か国民生活センターにでも連絡いれますか?」
営「とりあえずダンボールだけ置いて行きますね」
私「まだ御社との契約を決めたわけでも無いので不要です。というかまだ部屋を片付けていないので邪魔です」
まとめ
「2日前までなら無料でキャンセルできる」とか「当日以外で支払いを要求されることは無い」など、引越しをする上でとても重要な情報が詰まっているので、「標準引越運送約款」には一通り目をとおしておくことをおすすめします。
また、「ここで担当してもらおう!」という引越し業者を決めるまではダンボールを受け取らないようにしましょう。強引にダンボールを置いて帰られた場合でも、利用せずに置いておけばなんとかなります。
気にせず次の業者に訪問見積もりしてもらい、新しい引越し業者が決定したらダンボールの返送を担当してもらってください。
ちなみに、引越し業者を呼ぶときの注意点について知りたい人は『引っ越し一括見積もりサイトを利用するときの流れと3つの注意点』という記事も合わせてご確認ください。